2025年7月30日、コラントッテから5年の歳月をかけて開発された磁気ネックレス「TAO ARC(タオ アーク)」が発売されました。
TAOシリーズ史上最高の100ミリテスラの磁力、業界初となる新素材Co-SUS(SUS445J2MOD)の採用、そして使いやすさを追求したマグネット式ジョイントなど、単なるマイナーチェンジではない本格的な進化を遂げた注目の新製品です。
実際に「TAO ARC」を購入したので、詳細なレビューをお届けします。
TAO ARCの基本スペックと特徴
画像:コラントッテ公式サイト
製品概要
- 商品名: コラントッテ ネックレス TAO ARC(タオ アーク)
- 医療機器認証番号: 307AGBZX00015000
- 価格: 37,400円(税込)
- 適応サイズ: M(43cm)、L(47cm)、LL(51cm)、3L(55cm)
- カラー: シルバー×ブラック、ゴールド×ブラック、マットブラック×ブラック
素材構成
- ペンダントトップ: SUS445J2MOD Co-SUS(コラントッテ ステンレス)
- ジョイント: SUS316L(クラシックゴールド・マットブラック:イオンプレーティング)
- 磁石: 樹脂コーティング磁石100mTを10mm間隔でN極S極交互配列
TAO ARCの3つの進化
TAOシリーズ史上最高の100mT(ミリテスラ)

従来のTAOシリーズでは技術的に65ミリテスラが限界でしたが、5年の開発期間を経て樹脂コーティング磁石を改良し、100ミリテスラの実現に成功。
TAOシリーズはループ全体に磁石を配置した「全周タイプ」で、前部までしっかり磁気を効かせられる点が高く評価されていました。
今回の磁力向上により、この全周配置の効果がさらに高まり、首・肩の血行改善やコリの緩和により高い効果が期待できるとのことです。
業界初の新素材Co-SUS採用
ペンダントトップには耐食性・耐アレルギー性に優れたハイグレードステンレス「Co-SUS(SUS445J2MOD)」を採用。アクセサリー製品としては初めて使用される革新的な新素材です。
これまでアクセサリー業界では耐食性&耐アレルギー性が高く「サージカルステンレス」と呼ばれるSUS316Lが使われることが多い印象でした。実際、コラントッテも316Lをメインとして採用していました。
しかし、今回はそこから一歩踏み込み、オーステナイト系の優れた耐久性・耐食性とニッケルフリーであるフェライト系の耐アレルギー性を兼ね備えた次世代フェライト系ステンレスを採用しています。
この革新的な新素材Co-SUSがなぜ画期的なのか、従来ステンレスとの技術的な違いについてさらに詳しく知りたい方は別記事で解説しています。
個人的には今回の新作ネックレスの一番の特長・魅力はこの部分だと思っています。

従来のオーステナイト系ではなくフェライト系なので磁石にくっつく

ワンタッチ着脱のマグネット式ジョイント
ジョイントは従来のはめ込み式からマグネット式に変更されました。
独自設計により勘合パーツが自然に引き合い、左右どちらからでも確実に装着でき、精密な着脱を実現しています。
従来のTAOシリーズとの比較
デザイン面での進化
これまでのTAOシリーズのペンダントトップは比較的直線的なデザインが中心でした。
AURAの直線的なCOロゴ、ARANの幾何学的な菱形パターンなど、従来品と比べて「TAO ARC」は有機的な曲線美を強調したデザインになっています。
新素材Co-SUSの採用により、これまでにない製法や仕上げに挑戦することで、デザインにも新たな可能性が生まれました。曲線、直線の柔軟な加工が可能になり、COのモチーフも共存した新しいトップデザインを実現しています。
機能面での向上
磁力の大幅アップ

左からARC(100mT) CREO(65mT) RAFFI(55mT)
従来TAOシリーズは最大65ミリテスラでしたが、「TAO ARC」は100ミリテスラへと大幅な向上を達成しました。
これは単に磁石を強くしただけでなく、樹脂コーティング磁石の改良により実現された開発陣の努力の結晶です。
磁力は強力になりましたが、ループ部分の太さ(4mm)や質感などは従来のTAOシリーズとほぼ同じです。
操作性の改善

マグネット式ジョイントのARC

はめ込み式のRAFFI
はめ込み式からマグネット式への変更により、日常的な着脱のストレスが大幅に軽減されました。
特に朝の忙しい時間や急いで外したい場面での利便性は格段に向上しています。


実際に使用した感想
購入したモデルと選択理由
今回購入したのはLサイズ(47cm)のシルバー×ブラック。
カラー選択の理由は新素材Co-SUSの質感や仕上がりをしっかりと確認したかったためです。
クラシックゴールドは上品で美しく男性にも女性にも似合いますし、マットブラックは硬派なイメージでガッシリ体形の男性にピッタリです。
ただし、これらのカラーは色をつけるためのイオンプレーティングが施されています(トップ・ジョイントともに)。今回は新素材の質感などを見たかったのでシルバーを選びました。
デザインと質感の印象
「ARC」という名前の通り、しなやかなカーブを描くネックレストップの造形が特徴的ですね。
新素材Co-SUSにより曲線・直線の柔軟な加工が可能になったとのことですが、実際に手に取ってみるとその恩恵がよく分かります。
この新しい素材は従来のものより磨きがとても難しく、「TAO ARC」を磨けるのは高い技術水準を持った一部の職人さんだけとのこと。その説明通り質感の向上を実感できました。特に表面の仕上がりは非常に美しいです。
デザインの好き嫌いは当然あると思いますが、トップに存在感は欲しいけどこれまでのようなカクカクしたデザインは苦手という人にはおすすめです。
重量感と装着感
「TAO ARC」の重さはLサイズで約26g(ペンダントトップ部分は8g)。同シリーズのCREOが約23g、RAFFIが約20gなので、やや重量感があります。
トップ部分もしっかりしたデザインですが、ジョイント部分をマグネット仕様に変更した影響もあるかもしれませんね。ただし、実際に着用してみるとそこまで重いと感じることはなく、長時間の着用でも負担になりません。
サイズ選択については個人の首周りや体型によって印象が変わりますが、このネックレスはペンダントトップに存在感があるため、小さめのサイズだと首元が詰まって見える可能性があります。
特に首周りがしっかりしている方は普段選ぶサイズよりもワンサイズ大きめを検討した方がデザインの美しさを活かせるかもしれません。
磁気効果の観点では直接肌に着用するのがベストですが(距離が離れるほど磁力は弱くなるため)、このペンダントトップの存在感を考えると、デザイン性を重視して薄手のシャツやハイネックの上から着用するのも十分アリだと個人的には思います。
コラントッテの公式サイトに掲載されている着用画像も参考にしながら、機能性とファッション性のバランスを考慮してベストなサイズを選択したいですね。
画像:コラントッテ公式サイト
マグネット式ジョイントの実用性
個人的にはマグネット式ジョイントは使いやすいと感じました。前部分にあるのがいいですね。
TAOネックレスシリーズはウォータープルーフ仕様ではないのでお風呂に入る際などは外す必要がありましたが、「TAO ARC」は着脱がしやすくなりました。
ジョイント部分は新素材のCo-SUSではなく、従来のSUS316Lが採用されています。
本当はアレルギーのことを考慮して新素材を使いたかったのかもしれませんが、精密な加工が必要だったのとこれまでの実績・安定感を考えて従来のものを採用したのでしょう。
まとめ:磁気ネックレス業界の新たなベンチマーク
技術革新への評価
最近はどのメーカーもペンダントトップのデザインを少し変えたり素材を少し改良するだけのマイナーチェンジ的な製品ばかりで正直つまらないなと思っていました。
しかし、今回この製品をレビューしてみたいと思ったのは、コラントッテが磁気ネックレス業界の新たな基準となる可能性がある革新的な新素材を採用したからです。
優れた耐久性・耐食性・耐アレルギー性を実現し、デザインの幅を広げることにも期待できるハイグレードステンレス「Co-SUS(SUS445J2MOD)」。
個人的には、今後各メーカーが高価格帯の磁気ネックレスを販売する際、金属部分にはこの新素材と同等の機能性が求められるようになるのではないかと思っています。
メーカーへの期待と要望
ここ数年のコラントッテはマーケティング偏重のイメージで、自社製品をどれだけ有名な芸能人やアスリートに使ってもらえるかに注力していたように見えて苦々しい気持ちでいっぱいでした。
確かに、素材の技術的改良よりも有名人の起用の方が一般消費者への訴求力は高く、売上への貢献も大きいのは事実でしょう。
しかし、今回の新製品はデザインはさておき、コンセプトには非常に共感できるもので磁気ネックレスファンとしてはうれしい限りです。
総合評価とこれからの展望
「TAO ARC」は単なる新製品ではなく、磁気ネックレス業界における技術革新の象徴的な製品だと感じています。
価格については37400円という設定で、同シリーズの他モデルと比べると確かに高価格帯になります。ただし、5年の開発期間を経た新素材Co-SUSの採用や高度な加工技術、そして金属アレルギーの方にとって代替の効かない耐アレルギー性を考慮すると、技術革新に対する適正な対価とも言えるでしょう。
今後もこの新素材を積極的に採用し、素晴らしい製品をたくさん作ってほしいです。