アスリートがスポーツ時に着用する『スポーツネックレス』は数多くのメーカーからいろいろな種類のモデルが発売されています。
ネックレスに使われている素材も布やシリコン、金属など各メーカー・モデルによって様々。
素材にはそれぞれ一長一短あり、例えば布タイプのネックレスの場合、メリットは<値段が安価><金属アレルギーの心配なし><コンタクトスポーツでも安心>など、デメリットは<傷みやすい><雑菌が繁殖しやすいので臭いが気になる><ものによっては安っぽく見える>などが挙げられるでしょう。
今回は数ある商品の中でも金属の“ワイヤー”を素材にした『ワイヤースポーツネックレス』について書いてみたいと思います。
ワイヤースポーツネックレスの特徴や販売メーカー・モデル
軽さは全メーカー共通のメリット
ワイヤースポーツネックレスの最大のメリットは重量が軽いこと。
軽いモデルなら3グラム程度、重いモデルでも10グラムいかないくらい。一般的なスポーツネックレスや磁気ネックレスは20グラムや30グラム以上のものも販売されているのでワイヤースポーツネックレスはかなり軽い部類に入ります。
スポーツネックレスを着けてみたいけれど、重さで肩がこったり違和感を感じるのは嫌という人は多く、僕がスポーツネックレスや磁気ネックレスを販売している時も「とにかく軽いネックレスが欲しい」というお客さんがたくさんいました。
そんな人には軽さが特徴のワイヤースポーツネックレスがおすすめです。
ネックレスのループ部分に細いワイヤー素材を採用すると、一般的な布素材やシリコン素材、金属素材に比べて肌に接触する面積が少なくなり着け心地も良くなります。
ワイヤースポーツネックレスのレビューに多い「着けている感覚がない」は<軽さ+着け心地の良さ>によるものだと思います。
シンプルなデザインで重ね付けにも最適
ワイヤースポーツネックレスはループ部分に派手な装飾がしにくい細いワイヤーが使われており、なおかつ軽さを売りにしているため、良くも悪くもシンプルなデザインの商品が多くなります(細いワイヤーに大きくて重いトップは着用時のバランスを考えるとセレクトしにくい)。
スポーツ時には派手で目立つスポーツネックレスを着けたいという人は意外と多く、そういう人にはワイヤースポーツネックレスのシンプルなデザインはあまりおすすめできません。
さりげなく着けられる目立ちすぎないスポーツネックレスが欲しいという人におすすめです。
ワイヤースポーツネックレスは<シンプルデザイン+軽量>なので、スポーツネックレス+スポーツネックレスやスポーツネックレス+磁気ネックレスなどの重ね付けにも最適。
フィギュアスケートの羽生選手やプロ野球の丸選手など、ここ数年はスポーツネックレスを重ね付けするトップアスリートが増えてきています。
おすすめのメーカー・モデル
ワイヤースポーツネックレスを販売しているメーカーと個人的おすすめアイテムをいくつか紹介します。
phiten(ファイテン)
言わずと知れたスポーツネックレスの最大手「ファイテン社」。
古くからスポーツ選手が着用するネックレスを製造・販売し、様々な競技のトップアスリートから愛用されている老舗メーカーです。数多くのメーカーやブランドがスポーツネックレスを販売していますが、現在でも知名度・着用率では間違いなくNo.1でしょう。
金属を水溶化した「アクアメタル」をネックレスの素材に含浸する事でリラックス効果や緊張緩和効果など様々な作用が期待できるというのがファイテンネックレスの特徴。
ファイテンは布や金属、シリコン、鉱石など様々な素材のネックレスを販売していますが、ワイヤータイプのスポーツネックレスに関してもパイオニア的存在で、過去から現在に至るまで数多くのモデルをリリースしています。
RAKUWAネック ワイヤーAir
ファイテンからはたくさんのワイヤースポーツネックレスが販売されていますが、僕の一押しは【RAKUWAネック ワイヤーAir】。
このネックレスは2017年4月に発売されたモデルで、現在でも愛用者が多いロングヒットアイテムです。
愛用しているアスリートではマラソンの高橋尚子さんやプロ野球選手の中村晃選手などが有名です。
このネックレスが発売された当時<ファイテン史上最も軽いワイヤーネック>という触れ込みで話題になっただけあってネックレスの重量は約2.6グラム(※40cm)という圧倒的な軽さ。
デザインが非常にシンプルでカラーバリエーションも豊富なので、僕がネックレスを販売していた時もたくさんの人が購入してくれました。特に軽いネックレスを好むマラソンランナーの方が多かったと記憶しています。
ネックレスの素材はループ部分に金属アレルギーを起こしにくい“サージカルステンレス”にさらにナイロン樹脂コーティングを施し耐食性を高めたものが使われており、留め具部分にも非常に軽量でステンレス同様比較的アレルギーを起こしにくいアルミに耐食性を高める<アルマイト加工>を施したものが使われています。
採用されている技術についてはワイヤーをコーティングする樹脂に「アクアチタンシリカ」を配合しているだけなのでアクアチタンX100やメタックス採用モデルに比べると効果は期待できません。
サイズ選択にも要注意。
基本は40cmと50cmの2サイズですが、カラーによってサイズがあったりなかったり(例.ブラック/ブラックは50cmのみ、ホワイト/ピンクは40cmのみ等)なのでしっかり確認してから購入しましょう。
サイズ間が極端なので、個人的には40cmと50cmの間の45cmがあればもっとヒットしただろうと思います。
ネックレスの着脱は伝統の雄雌仕様。
錆びに強い仕様なのでお風呂に入る場合でも着用は可能ですが、出る時に真水で洗いタオルなどでしっかり水分を拭き取って乾燥させてください。温泉は変色のおそれがあるのでNG、サウナに関しても素材が高温になる場合があるのでNGです。
この【RAKUWAネック ワイヤーAir】以外にもファイテンはたくさんのワイヤースポーツネックレスを販売しています。
効果面を期待するならメーカー最高技術「メタックス」を採用した「EXTREME PERFORMANCE GEAR(エクストリーム パフォーマンス ギア)シリーズ」のワイヤータイプがおすすめです。
特に【RAKUWAネックワイヤー EXTREME】は重量が5グラム程度とかなり軽量なので着け心地も〇。
ファイテンのネックレスは中国などでつくられた偽物(コピー品)が大量に出回っているようなので、公式サイトや正規取扱店で購入しましょう。
AXF(アクセフ)
「AXF」は2010年代中盤に設立されたまだ新しいブランドですが、プロ野球選手をはじめとする様々な競技のトップアスリートに愛用されています。
「IFMC.(イフミック)」と呼ばれる特殊な溶出液を素材に含浸し皮膚に接触させる事で体幹・バランスを強化や皮膚温度の上昇などの効果が期待できるというのがAXFアイテムの最大の特徴です。
EX Airyワイヤーネックレス
AXFのネックレスでは大ヒット中の【AXF COLOR BAND】や【AXF×BELGARD シリコンネックレス】などが知られていますが、2021年4月からワイヤータイプのスポーツネックレス【AXF EX Airy(エアリー)ワイヤーネックレス】が新発売されました。
ネックレスの重量は軽さに定評がある【COLOR BAND】(約5グラム)や【COLOR BAND RS】(約4グラム)よりもさらに軽いAXF史上最軽量の約3グラム。
ネックレスの素材に関しては【RAKUWAネック ワイヤーAir】と同じでナイロンコーティングしたサージカルステンレスループとアルマイト加工を施したアルミトップの組み合わせとなっています。
個人的なお気に入りポイントはネックレスの着け外し。磁石で留めるタイプなので着脱が非常に楽です。
磁力が強めのネオジム磁石を使っているからか思ったよりもしっかりくっつくので落下・紛失の心配も少ないと思います。
ネックレスのサイズは約45cmのワンサイズ。女性にはやや長いかもしれませんが男性にはちょうどいいサイズかと。
カラーはSILVER、GOLD、BLACK、REDの4色です。
入浴時の着用に関してですが、【RAKUWAネック ワイヤーAir】同様に錆びにくい素材を採用しているものの、ブランドとしては外しての入浴を推奨しています。
erg(エルグ)
「erg」は愛知県にある株式会社メソッドが設立したブランドです。
「erg」のアイテムにはミネラル鉱石やレア鉱石を細かく砕いてパウダー状にし、特殊な周波数で振動を与えたものが封入されており、この<ミネラル鉱石+振動>の力によって体幹・バランスの強化やパフォーマンスを向上させる効果を謳っています。
鉱石系や周波数系アイテムに属するのでマルタカパルスやCHRIOなどに似たタイプのブランドだと思います。
株式会社メソッドの前身はオーストリアのスポーツ用品メーカー「HEAD」の卸なども行っていたユーロスポーツ株式会社。「erg」のアイテムはユーロスポーツ時代から販売されていましたが、2013年に自己破産を申請しています。
細かくは書きませんが商品説明などが個人的にあまり好みではないのでこれまで積極的に紹介した事はありませんが、テニスやバドミントン選手に愛用者が多く一定の支持を得ているブランドです。
シナプスネックレス SPACY
「erg」が販売しているワイヤースポーツネックレスは【シナプスネックレス SPACY(スペイシー)】です。
樹脂コーティングを施したステンレスワイヤーと「erg」のシンボルといってもいいアルミ素材のスリーオーバルアタッチメントの組み合わせ。
エルグパウダー(新素材の海底系レア鉱石も同時封入)が封入されたアタッチメントはネオジム磁石採用のマグネット着脱仕様となっています。
ネックレスを装着する事によって期待できる効果ですが、商品説明にはパフォーマンスアップ+精神的安心感を追求したモデルと記載されています。
重量は他のワイヤースポーツネックレスよりもやや重めの約9グラム。
サイズは41cm45cm49cmの3サイズが用意されており、カラーはシルバー×フレアレッド、ガンメタ×グランブルー、ガンメタ×コスモブラックの3色展開となっています。サイズが豊富なのはうれしいですね。
入浴時の着用はファイテンと同じく可能ですが、お風呂から出る際に真水で水洗いした後水分をしっかり拭き取り乾かすようにしてください。
まとめ
今回は軽さとシンプルデザインが特徴のワイヤースポーツネックレスについて書いてみました。
軽いモデルなら3グラム程度、重いモデルでも10グラム以下とスポーツネックレス全体でもトップクラスの軽さを誇るワイヤータイプは重いネックレスが嫌とかネックレス着用時の違和感が嫌というような人におすすめです。
今回紹介した「ファイテン」「AXF」「erg」は様々な競技のアスリートから支持を受けている有名メーカーです。各メーカーのおすすめネックレスの値段は全て10000円以内で買えるものなのでデザインや効果などを考慮して検討してみてください。