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健康ネックレスの効果・効能が曖昧なのは薬機法の関係

「この健康ネックレスにはどんな効果があるんですか?」

これは僕がスポーツネックレスや磁気ネックレス等の健康ネックレスを販売していた時によく聞かれた質問です。

管理医療機器の磁気ネックレスなら人体に対する効果や効能を標榜する事を認められているので「装着部位のこりおよび血行の改善です」と迷わずに答える事ができたのですが、それ以外の商品に関しては悩む時もありました。

医療機器認証を受けた磁気ネックレス

厚労省指定の管理医療機器として認証を受ける事で”装着部位のこりおよび血行改善の効果効能”を謳う事ができる。
分類は「家庭用永久磁石磁気治療器」。
認証を受けなくても磁気ネックレスとして販売は可能だが、「家庭用永久磁石磁気治療器基準」に沿ってつくられているので安心感は高い。
家庭用永久磁石磁気治療器基準
ただし、「認証を受けている=こりを改善する効果が高い」というわけではない。

特にスポーツネックレスは医療機器ではない商品がほとんどで、曖昧な文言や、やや気持ち悪い事、宗教チックな事しか商品説明に書いていないメーカーも多かったです。

「蘇れ」「○○のオーラ」「○○の恵み」・・・メーカー批判になるのではっきりとは書けないけれど、まあこんなニュアンスの商品ですね。

こんな気持ち悪い説明を自分自身がしたくなかったのと、根拠の全くないような商品を売りたくなかったというのはありましたね。今でもそういう商品はあまりおすすめしないようにはしています。

その点、○○大学と共同開発とかの商品はデータも一応示されていたし、ある程度自信を持って販売できました。インパクトファクターは低いけれど論文発表しているメーカーもありがたかったです(ファイテン等)

【業界のパイオニア】ファイテンネックレスの概要や特徴
ファイテン(phiten)は、京都府京都市に本社を置く健康グッズ製造・販売会社です。 「すべては健康を支えるために」をスローガンにして、健康グッズや医薬部外品、化粧品などから不動産事業まで、衣食住に関わるたくさんの…

ただ、データを揃えたり研究者に論文依頼するには時間もお金もかかりますから、中小企業がほとんどの健康ネックレス業界では厳しいものがあるのでしょう。

なぜ曖昧な表現をするのか

健康食品やサプリメントのCMを見て気持ち悪いとか胡散臭いと感じた事はありませんか。

多くのCMが「スッキリ」「爽快」「ドッサリ」「元気はつらつ」「自信を取り戻す」等々、遠回しな表現ばかりで、何が言いたいのかよく分かりませんよね。

サ○○リーやカル○○といった大企業でもそんな感じです。

「はっきり○○に効くとか○○が治ると言えばいいのに」と苛立ちながらCMを見ている人も多いと思いますが、あれらの遠回しな表現は「薬機法」という法律に配慮しているからなんです。

薬機法とは?

正式名称は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」。
医薬品や医療機器、医薬部外品、化粧品以外の製品は、人若しくは動物に対して○○に効くや○○が治る等の効果効能を標榜してはいけないという法律。
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律-e-Gov

健康ネックレスも健康食品やサプリメントと同じで、医療機器認証を受けている磁気ネックレス以外の商品では人体に対する効果や効能を標榜してはいけない事になっているので、胡散臭かったり気持ち悪い説明をしている商品が多いというわけです。

薬機法違反をしているお店はたくさんある

どの法律にも言える事ですが、薬機法もどこからどこまでがOKでどういう事例ならNGなのかが今一つ分かりにくいという印象です。

基本的には効果や効能を標榜する事はNGで、体内の変化を述べるような商品説明をすると薬機法違反になると言えるでしょう。

例えば、商品から遠赤外線が出ているという事を書くのはOKですが、肩こりや血行を改善するというのはNGです。

ただし、遠赤外線が出ていないにもかかわらず出ていると説明するのは景表法違反になります。以前、国民生活センターがゲルマニウム使用のブレスレットを調査した結果、12銘柄中8銘柄のベルト部分にゲルマニウムは検出されず、金属の粒部分にも微量しか含まれていなかったという事例がありました(うち1銘柄はどこからもゲルマニウムは検出されず・・・)

⇒体に良いとうたうゲルマニウム使用のブレスレット
ゲルマニウムを使ったネックレスの効果について
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最近は消費者の目も厳しくなってきたので、以前のようなガバガバさはなくなってきました。

しかし、現在でも健康ネックレスの通販サイト等をのぞくと、医薬品や管理医療機器の商品ではないのに、「肩こり・腰痛に効果的」「脳梗塞の後遺症、糖尿病・高血圧等でお悩みの方へ」等の商品説明を記載しているところも多々あります。

曖昧な表現よりも、ズバッと○○に効果があるとか具体的な病名を挙げた方がお客さんの食いつきや購買率が上がるのは当然ですが、薬機法は数ある法律の中でも人の身体に関わってくるものなのできっちり守ってもらいたいものですね。

そういうお店を見つけた場合は、いくら値段が安くてもそっとページを閉じるようにしてください 笑

まとめ

薬機法に抵触しない為とはいえ、健康系の業界のスッキリしない言い回しには分かっていても苛立ってしまいますね。なんとかならないものでしょうか 笑

とはいえ、医薬品や医薬部外品以外の商品に好き勝手させたら死人が出るようなとんでもない事態になるのは目に見えているので仕方がない事とは思いますが。

僕が健康ネックレスの宣伝方法として最も適切だと思うのは、客観的な資料を数多く示し、直接的に言及できずとも論文等でお客さんを説得する事です。

ファイテンやAXFのように大学と共同研究したり(アクアメタル研究会、ミネラル結晶体センター)、マルタカ・パルスのようにその業界の権威と共同研究し検証する事は大きな説得力につながるでしょう。

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健康ネックレスの多くは作用機序が明らかになっていない為、どうしても怪しい商品、胡散臭い商品というイメージがつきまといます。

メーカーやブランドには薬機法をしっかり遵守しながらも、データで根拠を示しつつ説得力のある販売をしてもらいたいものですね。

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